2006年04月10日

I'm here(アイム ヒア)014

トランシーバーの電源はボタン電池である。
長時間は使えない。
龍治とは夜中、9時と11時に連絡をとるために電源を入れる約束をした。
私は時計を持っていないが、500メートルほど先のグランドに据えつけられている時計をスコープで確認すればこと足りた。

9時少し前。
龍治の家は一家の団らんのひと時だろうか。
リビングの電気は明るく灯っていた。
私は場所を移動して、昼間見た土手沿いの工事車両を確認できる位置に立った。
トラックとバンが停まっていたハズだがトラックはいなかった。
バンのそばでセフティーコーンの先端につけられたランプが赤く点滅している。
私の位置からは助手席の男の顔がはっきりと見えた。
こちらは暗視装置つきだが、相手は肉眼である。
そして私の位置は橋げたの下の暗がりだ。
相手からはまず気づかれないだろう。
気になるのは運転席に人がいないことだった。
バンは運転席の後ろ側が壁で仕切られている。
見張りは一人なのか、後部座席にいるのか。

私の位置からはアパート近くに止めてあった別のバンは見えなかった。
フィールドスコープをリビングに向けた。
リビングからカーテンを通して明かりがもれている。
無線機のスイッチにかけた指が止まった。
リビングの窓ガラスに赤い光点が映っていたからだ。
私は反射的にレーザーポインターだと認識した。
映画などで特殊部隊が持つライフルに取り付けられたやつだ。
赤い点は、住人に気づかれないよう窓ガラスの隅で微動だにしない。
これはレーザー照射装置を人が持っているのではなく、三脚などに据えつけているからだ。
もちろんライフルで誰かを狙っているワケではない。
私は軽く舌打ちした。
バンの役割が分かったからだ。
ドライバーは後部座席で作業しているに違いなかった。
彼らが行っているのは「監視」と「盗聴」だった。





↓記事が参考になりましたらクリック願います。 人気blogランキングバナー帯ブルー

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔   
 
 
 
「元気まぐ」とは
「元気まぐ」をサイト情報に追加する by BlogPeople

私たちは、日常のちょっとしたことが原因で、落ち込んだり悲しくなったりします。
その一方で、さっきまでの落ち込みがウソのように元気になって、立ち直れることがありますよね。
人は、どんなきっかけで元気になれるのでしょうか。
普段、気にもとめないような「元気のみなもと」を追求していけば、元気になれそうな気がしませんか。

元気になるには、人それぞれのコツがあるのです。
みんなの「元気になるコツ」をみんなが知ることができたら、へこんだ時でも元気なれそうな気がしませんか。
1%の元気しかなくても「元気のコツ」を使って100個の元気を集めたら、元気100%になれるでしょう。

縁あってこのサイトを訪問して下さった皆様が元気になれますように、そうして私自身が元気になるために、「元気になるコツ」をご紹介していきます。
コメント
外出先からの投稿
QRコード
QRコード