2006年06月25日

I'm here(アイム ヒア)023

「バンがなぜ捜査車両だと思ったのです」
「盗聴のためにレーザーモニターを使ったろう」
「ですが、それだけでは警察車両とは限らないでしょう」
「ナンバーだ」
「調べたんですか」
私は答えなかった。
矢崎は思案しているようだった。
車のナンバーから誰の所有者であるかは陸運支局に手数料を支払えば分かる仕組みになっている。
バンのナンバーは品川だった。
矢崎が考えたのは、一介の浮浪者が車の所有者確認のため品川の陸運支局まで交通費を出して足を運び、手数料を払って調べたのか、ということだろう。
矢崎が考えたように、私はそんなことはしていない。

多摩市と八王子市の間に日野市という街がある。
新選組副長、土方歳三を生んだ街である。
ここに関東三大不動尊である高山不動がある。
高山不動は交通祈願の本山でもあるのだ。
国の機関は縁起をかつぐものである。
警察庁の車両は毎年、明治神宮で、警視庁の車両は高山不動でお祓いを受けるのである。
交通安全を祈願しての結果だが、札の申し込みには部署とナンバーまで添えて提出するのだ。
情報漏えいを気にする時代であっても、寺社仏閣は基本的にローテクである。
紙の管理が基本なのだ。
私は検事時代に駐車違反の切符から逃れるため、警視庁名が書かれた札をダッシュボードに掛けていた学生と会った。
駐車違反で罰金処理をしただけである。
高山不動で年末アルバイトしていた学生が洒落気で作ったものだった。
私はその情報を所轄の刑事から聞いたが流した。
ただ高山不動側には事務方に釘をさしておいたのだ。
事務方は私の事を覚えていてナンバー照会に応じてくれた。
この好意を矢崎に売るわけには行かなかった。

「レーザーモニターによる相沢幹久の盗聴と組員の死、キャンディーにはまだ結びつかないでしょう」
「これだけではね」
「決定的な確信はどこで掴んだのです」
「そんなものは、はなっからない」
「少しは感じていたのでしょう」
レーザーモニターは最終兵器だ。

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その一方で、さっきまでの落ち込みがウソのように元気になって、立ち直れることがありますよね。
人は、どんなきっかけで元気になれるのでしょうか。
普段、気にもとめないような「元気のみなもと」を追求していけば、元気になれそうな気がしませんか。

元気になるには、人それぞれのコツがあるのです。
みんなの「元気になるコツ」をみんなが知ることができたら、へこんだ時でも元気なれそうな気がしませんか。
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縁あってこのサイトを訪問して下さった皆様が元気になれますように、そうして私自身が元気になるために、「元気になるコツ」をご紹介していきます。
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